☆おまけ☆Rの憂鬱

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その日の夕方はバイトで、ゆいちゃんとレジに入っていたら……。 「よう、リヒト」 「リョウ兄!」 俺はゆいちゃんにもリョウ兄のことを紹介した。 「顔は怖いけどすっげーイイ兄ちゃんだから」 「顔は怖いは余計だ」 「それより……リョウ兄、青木さんのこと……」 「分かってる。あの後も話したが、イイ奴じゃないか」 ニカッと笑ったリョウ兄の顔を見て、ほっと胸をなでおろす。 ……やっぱり、青木さんが正直にちゃんと話したから良かったんだな……。 「俺ももう御役御免って感じ?」 「ん?何がだ?」 「何がって……ひなのお守り役!」 「……あぁ。そうだな。リヒトもひなばっかりじゃなく自分のことを優先しろ!」 バンッ! と背中を叩かれて…… ……多分リョウ兄は力入れたつもりないだろうけど、めっちゃ痛ぇ……! 「…って!ずっとリョウ兄の命令でやってたんだけど!?それにリョウ兄こそひな離れして、そろそろ自分の恋愛考えたら?」 「ん?俺なら彼女がいるぞ」 「え!?いつから!?」 「もう1年ぐらいか」 ガーン……。 今までどう見ても「ひな、ひな」ばっかりだったリョウ兄に!? 彼女!!?? 俺は今まで完全に自分のことなんか後回しにしてたと言うのに…… 結局独り者は俺だけ!? ……り、理不尽だ……。 完全に打ちのめされてしばらく打ちひしがれる。 ふと顔を上げると…… リョウ兄がゆいちゃんに何か耳打ちしてる!? 「な、何!?今何言った!?」 「えっ…ううん…!」 …と言いながら…顔を真っ赤にして首を振るゆいちゃん。 何!? 一体何を言ったらそんな顔に!? 「絶対変なこと言っただろ!?」 「リヒトは鈍いけどよろしく頼む、と言っただけだ」 「それだけでゆいちゃんが赤くなるはずないだろ!」 「ほら、鈍い」 あーくそー! リョウ兄彼女いるからって余裕でムカつく! 俺には一体いつになったら、そんな日が来るんだー!? ・:*+.end.:+
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