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 三浦憲保が産まれたのは,地元でも古くから商売をやっている旧家だった。母親は中学校の教師で,幼いころから勉強と(しつけ)にはとても厳しかったが,四男坊の憲保に対して両親は興味がなく遊びに連れて行くことも誕生日を祝うこともなかった。  そんな幼い憲保を可愛がっていたのが,父親の遠縁の親戚でもある堀田武彦だった。当時,高学生だった堀田は,両親がまったく興味を示さない憲保をまるで親代わりのように遊園地や動物園に連れていくのが楽しみでもあった。  いつ頃からか,幼い憲保は堀田の性的対象になっていた。憲保が小学校に上がる前に堀田は抑制が効かなくなり,一緒に遊んでふざけているうちに押し倒し,無理矢理キスをした。  その時初めて堀田がまだなにもわからない憲保を裸にし,全身を舐め,嫌がる憲保に自身のペニスを舐めさせた。  そして泣き叫ぶ憲保を力で押さえつけて,何度も幼い身体を醜いペニスで貫いた。体力のある高校生が無力な子供を完全に力で服従させた。それ以来,堀田は慎重になりながらも憲保を定期的に犯し続けた。  堀田が大阪の大学に進学することになり,地元を離れた四年間は幼い憲保の精神をより不安定にした。いままで不快感しかなかった堀田の身体が懐かしく感じ,寂しさを紛らわせるために近所の犬や猫を無差別に虐待した。  近所でペットが誰かに襲われていると警察が捜査しはじめると,憲保は野鳥を捕まえて残酷に解体することで欲求を満たすようになった。  しかし徐々に野鳥の解体では欲求が満たされなくなり,遠く離れた町の公園に行き,そこで遊んでいる男の子たちに性的な悪戯をした。  憲保が中学生になると,堀田が就職のために地元に帰ってきた。それからは憲保が積極的に堀田を求めるようになり,二人の関係はより深くなっていった。
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