それは、ただの

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既にどこの教室も授業中だった 「学校来たはいいけど…どこ行こうか?」 「しほちゃんが行きたいとこなら、どこでも!」 「あー…でも…みかちゃんの行きたいとこ、行きたいなあ」 「うちの行きたい…とこ?」 「うん、いつも私が決めてるし…」 私はあなたの行きたいとこへ行きたい 「うちだって!しほちゃんの行きたいとこへ行きたいっ!」 「ええ…うーん…どうしよう…屋上…とか?鍵かかってるかも…」 「屋上!いいねえ!鍵は…壊しちゃえ!」 「えっ、ええ…」 屋上は、あなたと出会ったところ 初めて、出会ったところ 話しかけてきたあなたに対して、嘘をついてしまった 嘘を、作ってしまった あなたはきっと、まだ知らない これからも、知ることは無い 永遠に
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