第零章 次なる物語のピース

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「そ、まだまだこれからの高校だけどね」 「えぇ!?良いんですか?そんな高校で」 「良いんだよ。それに俊哉さんがいるしな」 「はぁ・・・」  呆気にとられる後輩。  そんな後輩の表情に琢磨はフッと笑みを溢すと荷物を持つ。 「じゃ」 「あ、お疲れ様です!」  背を向け手をヒラヒラと振りながら帰って行く琢磨。  自転車に乗りながら帰り、途中コンビニで買い物をして自宅へと到着した。 「ただいま?」 「あらお帰り琢磨。ちょうど良かったわ。お客さんよ」  玄関に入ってくる琢磨を母親が出迎えると、すぐに来客が来ている事を聞く。  琢磨はその来客が誰であるかは何となく検討がついていた。 「宮原、琢磨くんだね」 「はぁ・・・」  母親に連れられてリビングへと向かうとスーツ姿の男性が2人いた。  その男性2人は立ち上がると琢磨の目を見て話し出す。 「私たちは、桐旺(とうおう)高校野球部の者だ」 「桐旺・・・」  琢磨はその高校の名前を知っていた。  県内でも明倭に次いで実力のある強豪校で、何より特徴は破壊力のある打撃だ。  だがこの高校は県内からは殆ど入部者が無く大半が県外から来る、所謂野球留学生を集めている高校だ。  そんな高校が、何故俺に?と疑問に感じながらも話を聞くことになった。     
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