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短く返す琢磨に、普段から呼んでいるのかマキ姉と言いながら笑顔を見せる亮斗。
2人は学校の前で記念写真を家族で撮ったりしており、まだまだ帰れそうに無い。
「俊哉さん来てないんだ」
「兄貴は・・・寝坊した」
「あぁ・・・ぽいなぁ」
俊哉は寝坊のため欠席。
そして琢磨たちは家へと帰る時間となり亮斗に話しかける。
「んじゃあな亮斗。高校でも頑張ってな」
「ん・・・あぁ、また4月からよろしくな」
「・・・は?」
亮斗の言葉に疑問を持った。
彼は琢磨に4月から“また”よろしくなと言ったのだ。
「え?どういう事?」
「あぁ俺も行くんだわ。聖陵」
「はぁ?!」
亮斗の言葉に本気で驚く琢磨。
今まで微塵とも感じさせなかった言葉に困惑している。
「え?!受験会場いなかったじゃん」
「あぁ俺隣の教室だもん。や行で」
確かに思い返してみれば琢磨で、その教室は最後であった。
要するに彼より後ろの生徒たちは隣にいたのである。
「いやいや!てか何で?!」
それより何より、亮斗が聖陵を選んだ理由を知りたい琢磨は、質問をぶつける。
「ん?、いやほら。琢磨が聖陵でショートやるんならさ。相棒の俺が必要じゃん?だから、俺も聖陵で野球するわ。」
「亮斗・・・」
「まぁ俺も兄貴と野球したかったし?それに、面白そうなチームじゃん?」
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