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翌日、柚子は学校に来ると心優を探した。
探したと言っても他の生徒らより背が低く可愛らしい女の子という事ですぐに見つけることが出来た。
というより同じクラスだった。
「あ…」
柚子が声を掛けようとしたとき向こうも柚子に気づいたようで手を小さく振りながら近づいてくる。
「柚子ちゃん同じクラスだったんだぁ」
「そ、そうみたいね…っと…」
嬉しさを隠すように話す柚子は後ろにいる女子生徒に気づいた。
その女子生徒の背は柚子より少し低い位だが、自分と違う特徴と言えばその胸である。
また目も垂れ目で顔も若干幼く見える女子生徒は柚子の方を見ると心優に話しかける。
「ミユちゃん。この子が昨日言ってた?」
「うん。柚子ちゃんだよ」
笑顔で言う心優にその女子生徒はジッと柚子を見つめる。
いきなり見つめられ少し引いてしまう。
暫く見つめていたその女子生徒はすぐに表情を和らげニコッとほほ笑みながら話し掛けてくる。
「ゴメンねぇ。ミユちゃんが昨日嬉しそうに話してたから気になっちゃってぇ」
ホンワカとした話し方の女子生徒に柚子は少し安心する。
「あぁ、私は桜瀬椛愛よろしくね」
「え、えぇ。こちらこそ。夜桜柚子よ」
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