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互いに挨拶を交わすとフフッと互いに笑みがこぼれる。
なんという日だろうか、柚子に友達がまた1人増えたのだ。
それからというもの、三人は一日一緒にいた。
昼休みに入れば机を囲み昼食を食べながら話をするなどして親交を深める。
柚子も次第に慣れてきたのか口調も変わってきており砕けた感じの話し方になる。
「それでさぁ~」
「フフッ♪」
「ど、どうしたのよ?」
「ううん。ユズちゃん口調が砕けてきたなぁって」
「あ…。ダメ…だった?」
「ううん。むしろ最初のぎこちない話し方より全然良いよ~」
「それ馬鹿にしてるでしょ~」
桜瀬椛愛(以降より椛愛)と柚子のやり取りが行われ、心優も二人を嬉しそうに見る。
「何よミユ。何か私の顔についてる?」
「ふぇ?!ううん、何か楽しくていいなって…私も不安だったんだよね。椛愛ちゃん以外に友達出来るかなって」
笑いながら話す心優。
柚子は彼女の言葉に自分の思いと同じだった事に気づいた。
誰でも最初は不安なんだ、その一歩目を踏み出せるかどうか…
今回はその一歩目が踏み出せたことで今こうして二人と出会えたんだと感じていた。
「私も、嬉しいかな」
「え?」
「なんでもない!」
答える柚子。
昼休みが終わり午後の授業も終わりあっという間に放課後となる。
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