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第5話:次の日曜日
「う?ん・・・」
教室で何やら唸る女子生徒がいた。
その女子生徒の名前は姫野司、久しぶりの登場であるが4月に入ってから彼女は俊哉と余り話をしていなかった。
始業式の時に少し話すだけで終わり、放課後も俊哉が野球部があり会話が出来ずと司自身にとっても何とも言えない状況ではある。
「司ぁって・・・なにその顔」
「え?」
ハルナが司に話しながら近寄ルト、司の難しい顔を見ながら思わず聞き返す。
「ハハァン。俊哉くんね?」
「ふぇ!?そ、そんな!!?・・・事は・・・」
ズバリ言われた司。
図星も図星なのか司はションボリとしながら声が小さくなる。
「何?話してないの?」
「スマフォではやり取りしてるんだけどね・・・」
「ふ?む。クラスも違うからね?」
「そうなんだよね・・・」
腕を組みながら司を見るハルナ。
するとハルナはピンと何か思いついたのか、司に話をする。
「そうだ。確か来週の日曜日アレだよね!?」
「え?あ、うん・・・そうだけ・・・ど・・・」
「誘いなさい」
「え・・・えぇ!!??」
思わずガタリと立ち上がる司。
ハルナはニッと笑みを浮かべると司の肩に手をポンと置く。
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