第一章 ルーキー達

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「これしかないわよ!?司、アンタの為にも!」 「え、えぇ・・・」  困惑する司だがハルナは強引だった。  どこか乗り気では無い司であったが、ハルナは諦めない。 「それに司、この事話して無いでしょ?」 「それは、そうだけど」 「言った方が良いんじゃ無い?」 「そ、そうかなぁ?」 「当たり前よ!トシ君、コレ大好きだから絶対に受け入れてくれるって」 「でもぉ?」 「大丈夫!!ユミっちもそう言って居る」 「ユミ今いないんだけど」 「それでもよ!」  力強く話すハルナに司は迷いが更に増してきた。 (でも、もし嫌がられたら・・・)  そんな思いを胸に込める司。  彼女は俊哉に嫌われたくはないと感じて居ることはハルナにも分かっていた。  だからこそ、ハルナは司に前に進んでいくべきだと感じて居る。 「司」 「な、何?」 「トシ君に自分の事をわかってもらわなきゃさ、それから先に進めないよ?」 「う・・・」 「私的には、コレをちゃんと話すのも有りだと思う」 「そ・・・そうだね。わかったよパル」  前を向いて・・・  そう心に言い聞かせるように司は立ち上がった。  そんな司にハルナはニッと笑顔を見せると、バシンと司の背中を叩く。 「いっ!?」 「誘ってきなさい!今すぐに!」 「いい今すぐ!?」     
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