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「善は急げよ!ほら!ハリーハリー!!」
「わっ!わっ!?」
グイグイと司の背中を押しながら教室から出て行き隣のクラスへと向かう。
教室に入ると生徒らが何人かおり、司は教室をキョロキョロと見渡すと教室の端にある椅子に竹下と談笑している俊哉を見つけた。
「ほら!行くよ!」
「う、うん」
ハルナに押されるように俊哉の元へと向かう司。
近くに行くと俊哉の方が彼女に気づきヒラヒラと手を振る。
「あれ?司ちゃん」
「あ、あの!!その・・・!!」
俊哉の前に硬直する司に首を傾げる俊哉。
また先ほどまで談笑していた竹下は色々と察したのかソッと席を立ちハルナの方へと移動する。
「その、今度の日曜日時間空いてますか!?」
「え?日曜?」
司の言葉に俊哉はう?んと上を向いて考えた。
野球部に予定が無かったどうかを頭の中で確認しているようだ。
そこに竹下が隣から
「次の日曜日は何もねぇよ?」
「え?ほんと?」
竹下の助け舟に俊哉が確認すると、竹下はコクコクと頷く。
「という事。大丈夫だよ?」
「あ、じゃあ・・・次の日曜日に、お願いします」
「こちらこそ?」
ニコッと微笑む俊哉に司は恥ずかしそうにしながらも、笑顔を見せハルナと一緒に教室から出て行く。
「どうしたんだろう?」
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