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第6話:試合がしたいです
とある練習の日。
いつも通りに練習をし、いつもの様に終わって帰る。
そんな日常が待っているはずだった。
だが・・・
この日、一人の男子生との言葉で一気に変わる。
事の発端は練習後の監督からの話の中で起こった事だ。
「あの、いいですか?」
「ん?あぁ宮原、どうした?」
挙手をするのは琢磨。
春瀬監督が琢磨を呼ぶと、琢磨は立ち上がり話をする。
「あの、1つ提案していいですか?」
「なんだ?」
琢磨の言葉に春瀬監督は提案が何かを聞き返す。
「そろそろ自分たち一年生達の実力を見てもらいたいと思います。」
「ふむ。具体的に?」
春瀬監督は、この瞬間に琢磨に対して不思議な感じを感じていた。
入部してからと言うもの、琢磨ん動きは実に堂々としている。
先輩にもハッキリと物を言う彼の度胸に感心すら覚える。
そんな琢磨の言葉に、春瀬監督はどこか期待していた。
「試合をしてもらいたいと思います」
「試合・・・」
「はい」
「試合といっても、対外試合は」
「いえ、対外試合ではないです。」
春瀬監督の言葉を遮る琢磨。
そして琢磨は目線を動かし俊哉をジッと見つめる。
「二、三年生と試合をさせてください」
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