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「なるほどそれなら・・・え?」
「一年生対二、三年生。これで自分たちの実力を確かめて見てください」
その言葉に全員が固まった。
だが春瀬監督はゾクゾクっと身震いした。
(本気でいってるのか!!??凄い・・・凄いな・・いや、面白い)
ニッと口元を緩める春瀬監督。
「なるほどな。面白い。許可しよう」
「ありがとうございます」
そこで話が終わり解散。
異様な雰囲気が漂う中、琢磨の所に一年生の選手が集まる。
「お前!マジで言ってんの?!」
「マジマジ」
「いやいや・・・ちょっと待てって!」
「え?何が?」
他の一年生が驚くのも無理はない。
琢磨だけの言葉ではあるが、実質一年生が二、三年生に喧嘩を売ったのと同じである。
「試合て・・しかも一年生と二、三年生で?」
「いや。これの方が手っ取り早いでしょ?」
「そりゃそうだけど・・・」
困惑する一年生選手。
だが真逆に琢磨は堂々としており、一点の曇りもない目をしていた。
「琢磨」
「何?亮斗」
「勝つつもりか?先輩らに」
その質問に一年生全員が琢磨を見た。
琢磨は、少し間を開けるがハッキリと言った。
「勝つよ?勿論、俺らにはその力があるよ」
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