第一章 ルーキー達

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第7話:マジで?!  日曜日の静岡駅。  休日とあって多くの人々が行き交う改札前に一人の少年、俊哉が立っていた。  スマフォで時間を確認しながら、ソワソワとどこか落ち着かない様子の俊哉。 「すいませ?ん」 「あ、お?い」  遠くから声が聞こえると、俊哉の表情が一気に緩み手を振りながら居場所を伝える。  少し息を切らしながらやってくる少女は司だ。 「すいません。遅れましたぁ」 「大丈夫大丈夫??」  少し遅れた司は俊哉に対し謝るも、俊哉は笑顔で許す。 「えと、行き先は?」 「はい。それは・・・」  場所を移動する二人。  静岡駅からバスに乗り約20分程走らせると、大きな建物が見えてきた。 「ここです」 「あ、そうか今日は・・・ホビーショーだ」  二人が来たのは、静岡ツインメッセ。  今日はプラモデルなどの新作展示やモデラーの作製した模型が展示されている、県内はおろか全国でも屈指の模型の祭典である。 「お??そうか今日だったのか??」 「はい?」  興奮気味に話す俊哉に司は安堵し笑顔を見せる。 「よし、早速行こうか司ちゃん」 「は、はい?」  俊哉の先導でツインメッセ内へと入っていく二人。     
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