最終章 激闘の年

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「えぇ。最初は断りましたわ?中途半端に関わるのは元からいるマネージャーの皆さんに失礼ですし。でも菫さんや春瀬さん達からもお願いされまして・・・・その。根負け致しました。」  当初この話に瑠奈は乗り気では無かった。  何より菫や咲といった最初からマネージャーとして頑張っている彼女達に申し訳なさがあった為だ。  だが彼女の気持ちを変えたのは菫達である。  瑠奈はすぐに菫に話を持っていくと菫を始めとした女子マネージャー全員と会うことになった。  そこで彼女達は不満など言うわけではなく寧ろ歓迎されたのだ。 「そりゃあ勿論よ。瑠奈は私たちより知識があるわけだし。」 「そうですよ瀬里先輩。寧ろ色んなお話を聞きたい位です。」  菫は同級生であり仲が良いからと言うこともある。  そして咲や沙耶は瑠奈の妹である心優がいる為、瑠奈の事は良く聞いていた。  また何より、やはり瑠奈の知識というものは彼女達にとってもいてほしい存在だったようだ。 「ということで、よろしくね瑠奈。」 「はい。こちらこそよろしくお願いいたします菫さん。」  期間限定ではあるが瑠奈がマネージャーとして加えた新しい野球部が始動となった。  この合宿では実戦に向けた練習を主に行い秋季大会直前には練習試合を組んでいる。  夏大会予選での明倭との接戦が功を奏したのか、練習試合の依頼が来るようになって来た野球部にとっては嬉しい話である。     
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