第一章ヤンキー娘、異世界に行く

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結局30分以上は過ぎた所で、城壁が目の前に迫って来た。城門から中に入る。数十人の兵士が待機していて、その中の1人が前に出て来て私らに声をかけた。 「ベルナール殿、早馬にて知らせは受けた。無事でなにより!隊員達も少なからず無事でなによりだ」 「あぁ、…この出迎えはどういう意味だ」 「帰還早々悪いのだが、アゼル宰相がお待ちだ。王城にて詳細を報告されよ。この女子はこちらが引き受け申す」 「どういう事だ」 ベルナールが威嚇するように声を低めて聞き返した。 「心配めされるな。王もアゼル宰相もこの女子に対して無礼は働かぬ。ただ、今だ素性の知れぬ者ゆえ、このまま王城へはお連れ出来ぬ。そこは貴殿にも理解できよう。但し今回の戦の立役者、監視付ではあるが、最大級のもてなしをするように仰せつかっておる。安心して貴殿は王城に向かわれよ」
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