第三章ヤンキー娘、喧嘩上等!!

2/118
469人が本棚に入れています
本棚に追加
/820ページ
『う…ん…?………此処は、何処や?』 豪華な部屋のベットの上で目が覚める。 どのくらい寝ていたのか、私は寝間着を着せられていた。 少しボーっとした頭で起き上ると、ちょうど扉が開く。そちらに顔を向けると、 吃驚したような顔で私を見る男が立っていた。 「・・・もう、お目ざめになられましたか。だいぶ早いですね・・・」 何か考える様子で顎に手を当てる男。 それをじっと見ていたら、私と目が合い溜息をついてこちらにやって来た。 そして膝まづく。 「ようこそローレリアへ、姫様。私はローレリア国神官長の補佐官を務めております、ロスと申します。お見知りおきを・・・」 私は赤毛達に、ローレリアに連れて来られたって事か・・・。 『私をどうするつもりや?』 「貴方には、この部屋で一生暮らして頂きます。そして私も含め何人かの者と契って頂きます」 『はっ、その冗談笑えんな』 「冗談ではありませんよ。一切貴方は公に出ず、子を生して頂く為だけに此処に幽閉されます。生まれた子の中から、次の祖の王を選びます」 そう言って私が寝ているベットに上がるロス。そんなロスを、じっと見つめる。 「何か言いたい事でも?」 『殺すと言っておきながら、今度は幽閉して孕ませるって……。あんた等にとって何が大事なんかよう分からんなと思って』 「決まっているでしょう、勿論祖の王の子孫ですよ。純粋な血は貴方を見れば分かるはずです。尋常じゃない力、それに貴方は分からないで使っていますが、魔術を使っているんですよ」 『マジで!!それは何や!!』 「言葉ですよ。何故私達の言葉が貴方には通じるのでしょうね。順応魔術…。通常の魔術師では出来ませんよ」 『・・・。』
/820ページ

最初のコメントを投稿しよう!