第一章ヤンキー娘、異世界に行く

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―――――――――はて?ここは何処だろうか? 自分の目の前で、中世を思わせる人間達が戦っていた。 最初は聞き取れなかった声も、今はクリアに聞こえてる。 「ヤァー!!」 「周りを囲め!!押されるな!!前進しろ!」 「隊長を援護しろ!!」 最後にそう叫んだ男が、後ろから迫った人間にいきなり叩き斬られた。 「ぐっぁ…ぁ……」 なんじゃこりゃ?! えーと……、撮影カメラは何処にあるんや? しかもチャンバラ時代劇ではなく、何故外人キャスティングで中世なわけ? それにえらくリアルやし…。あの血しぶき…マジありえんわ… さっきまで、私は夜の河川敷にいたはず…。いきなり昼間ってどういう仕組みやねん?ほんで、健太はいずこに? 若干パニクリながらバイクに跨ったまま、私神崎桃花は、茫然と森の繁みからその光景を見ていた…。
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