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ドカッ、バキッ
「かかって来いや!」
「てめぇ!」
河川敷で殴りあう音が聞こえる。
「総長、ちょっとやばくないっすか?」
『健太、何がどうやばいねん?』
「俺等、完璧に囲まれてるっすよ?」
『私を誰や思ってる』
「紅蓮総長12代目神崎桃花さんですが…」
『こんなちんけな野郎どもに負けると思ってんのか?』
その言葉が聞こえたのか、筋肉マッチョな大男が怒号と一緒に殴りかかって来た。
「聞こえてんだよ!このアマが!!」
それをがしっと受け止める私。
後ろに後退もせずに受け止めた私を見て、横の健太が「おぉ!すっげぇっす」と声をあげた。
私はその拳ごと捻じり上げる。
「ぐぅぁ……」
短い唸り声とともに捻じり上げた腕を庇うように膝をづいた大男。体格差のある女が大の男を膝まづかせた事で、周りに居たそいつの仲間が一斉にたじろぐ。
『私に喧嘩売るには、100年早いわ!!ボケが!!』
そう言って、膝をづいた男に廻し蹴りをお見舞いした。
「「「前島さん―――――っ!!」」」
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