第一章ヤンキー娘、異世界に行く

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ドカッ、バキッ 「かかって来いや!」 「てめぇ!」 河川敷で殴りあう音が聞こえる。 「総長、ちょっとやばくないっすか?」 『健太、何がどうやばいねん?』 「俺等、完璧に囲まれてるっすよ?」 『私を誰や思ってる』 「紅蓮総長12代目神崎桃花さんですが…」 『こんなちんけな野郎どもに負けると思ってんのか?』 その言葉が聞こえたのか、筋肉マッチョな大男が怒号と一緒に殴りかかって来た。 「聞こえてんだよ!このアマが!!」 それをがしっと受け止める私。 後ろに後退もせずに受け止めた私を見て、横の健太が「おぉ!すっげぇっす」と声をあげた。 私はその拳ごと捻じり上げる。 「ぐぅぁ……」 短い唸り声とともに捻じり上げた腕を庇うように膝をづいた大男。体格差のある女が大の男を膝まづかせた事で、周りに居たそいつの仲間が一斉にたじろぐ。 『私に喧嘩売るには、100年早いわ!!ボケが!!』 そう言って、膝をづいた男に廻し蹴りをお見舞いした。 「「「前島さん―――――っ!!」」」
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