お姉様と私

私は毎日、大好きなお姉様に手紙を書く。

今日は何と何と何があったの。
お姉様だったら、どう思うかしら？

手紙を下駄箱に入れたら、お姉様はご自分の下駄箱にお返事を書いてくれるの。

私はこう思うわ、私ならこうするわね。
でも、あなたが感じた事ならそれでもいいと思うわ。

お姉様はいつも、的確なお返事を下さるの。

大好きなお姉様、次は何てお手紙を書こうかしら？
もし急に、私がこんな事書いたら、お返事はどうなさるかしら？

『お姉様、あのね、私好きな人が出来たのよ』

この一行をしたためたら、お姉様はどなたかしらと聞いて下さるかしら。
それとも、お返事を下さらないかしら？

『あのね、その方はね…』

真っ白な紙の一番下に、お相手の名前を書いたとしたら。

どんな顔をなさるかしら？

ねえ、お姉様。
まだ勇気は無いけれど、…その時は。

絶対、お返事下さいね？