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初めてだから勝手が分からない、分からないけど。)」
僕は今凄い満足感に満たされているので、良いやと納得する事に。
とは言え。出来ればマスターさんにちゃんとしたやり方を教えて欲しい物だ。
店の清掃なんて初めてで良く分からないのだから。マスターさんが来たら聞こうかな。
でもあの惨状を見るに、期待はできないかも知れない……。
何て事を薄ぼーんやりと考えながらテーブルを拭いていると。
“カランカラン”そんなベルの音が静かな店内に鳴り響く。
音の方、喫茶店出入り口に顔を向けると一人の人物が立っていた。
「───」
立っていたのは真っ黒な髪を肩より上で揺らし。
上下スーツ姿で、上着を片手に掛けた女性。
女性から視線を外して店内の時計を見れば。いつの間にか時刻は八時、
人が来てもいい時間帯だ。昨日の出来事もあって少しだけ驚いたけど、
何とか僕は平静を保ちつつ。
「いらっしゃい、ませ。」
なんとか多少言葉を詰まらせる程度で済ませ、対応出来た。
僕は急いで手にしていた布巾をエプロンポケットに仕舞い込み、
お客さんらしき女性の側へ。
「お一人様ですか?」
「ええ。」
「お煙草の方はお吸いに?」
「いいえ。」
そして必死にファミレス等で自分が受けた接客を思い出して、
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