第一話 第二章

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 いやかなり凄く猛烈に気にはなるけど、今この瞬間だけはどうでも良い事だ。  この状況で頼れる大人が来た事に、責任の全てを担ってくれるだろう存在の登場に、  僕は大いに喜んだ。のだが。 「ピンチに駆けつけた訳じゃないでしょう?  大方、この子を驚かそうと早い時間に其処で待ってるうちに。  すやすやと眠りこけてただけでしょ。」 「んふ?! そん、な事は無いですよ?」 「それは口元の涎をどうにかしてから言いなさい。」  マスター、いや店長は。『やべっ』と小さく言いながら口元を拭う。  何て大人だろう。僕はこれ以上無く身内が冷めて行くの感じる。  やがて口元を拭った店長が此方をチラリと見てきたので。 「店長。此方のお客さんから話があるそうです。」 「その普段よりも感情の消え切った表情と抑揚の無さは、  喜びを押し殺していると解釈して置きます。  後マスターね、マスター。これ大事。」  そう言いながら店長は、僕が壁だと思っていたスライドドアを後手で閉め。  女性客の隣へと座り。 「バイト君。私にも飲み物をくださいな。」 「水で良いですか?」 「冷えてるなら何でも。」  水道水、は流石に良くないな。僕は仕方なく氷を容れた硝子コップを手に、     
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