第一話 第二章

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 その所為か非常に断り辛く。また引き受けても良いかなと思わされてしまったのだ。  まあ良いか。多分この喫茶店に居ても暇なだけ。  それよりはする事の在る方がずっと良い。と、無理やり思う事にした。 「それじゃあ家の近くまで案内するわ。  でもその前にお会計が先ね。」  言いながら小夜さんが立ち上がる。そうだ、此処は喫茶店だったんだ。  僕は出入り口近くにあるレジへ行き、小夜さんのお会計を済ませる。  と、そんな僕らを見ていた店長が。 「小夜がお金払うの初めて見た……。」  驚愕の表情で此方を見詰める店長。  そんな店長に小夜さんは見向きめせず。 「ちゃんとしたお茶を始めて出されたからね。」 「え? いつもは私が───」 「あれはただのお湯って言うのよ。」  冷たく言い放つ小夜さん。  その小夜さんが“行きましょうか。”と言った具合に目配せを送って聞きたので。 「それじゃあ店長。忙しい店長の代わりに行って来ます。」  僕はエプロンをレジ脇に脱ぎ起き。小夜さんと一緒に店を出る。  “カランラカン…。”二人の去った後の店内。 「いってらっしゃーい……。」  店長の寂しそうな言葉がだけが、店内で響く───
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