第二話 第二章

4/13
前へ
/48ページ
次へ
「ぜったいいやだ!って言ってシュウくんたちと喧嘩したんだ。  それでやばいお城がこれちゃって。ハルちゃんが泣きながら走って帰ちゃって。」  おやおや? 僕の予想と全然違うんだけど? 「だからシュウくんたちと仲直りして。やばいお城を作り直して。  すっごくやばいお城にするためにこの山に来たんだ。  ハルちゃんお花が好きだから、この山にきれなお花があると思って……。  それをお城にのせてハルちゃんに見せようって。  お花がないとやばいお城のままだから……。」  おいおい。どうやってシュウ君達と仲直りしたんだい?  子供特有の話の飛ばし方が逆に気になっちゃうぞ!  後、凄くヤバイお城って? 何が凄くてヤバイんだ?  男の子から気になる事だらけの話しを聞き。一旦個人的な興味を抑え。 「つまり、壊したお城を作り直して、  更にはハルちゃんの好きな花を飾って見せようとした訳か。」 「うん。」 「んー。壊しちゃったお城を直すのも。その子が好きなお花を探すのも良いけど。  まずは最初にその子に謝った方が良いんじゃないかな?」 「……。」  俯く男の子。ヤバイお城は作った事無いが、  僕にだって砂場で遊ぶ程度の頃には似たような経験がある。だから。     
/48ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加