第二話 第二章

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 走った所為で息は上がっているけど。全身を包み込まんばかりの不快感は消え、  背後に迫ったナニカの気配を感じない。  ひょっとしてこの場所の。お地蔵様のお陰かな? そんな事を考えながら  社へと近付いて行く。近付くと、社の中。  お地蔵様の足元には子供のオモチャがお供え物として沢山置かれていた。  ふと。そのお供え物の中に、何処かで見た物が─── 「おにいさん、もう目を開けてもいい?」 「あ、ああ良いよ。」  色々あってすっかり忘れていた。抱えていた男の子は両目から手を退ける。  僕は男の子を地面へとゆっくり下ろし。 「多分もう大丈夫。そのお地蔵様のお陰、かな?」 「おじぞうさまの?」 「多分ね。」  此処に来てから不快感が消えたし、多分そうだと思う。確信は無いけどね。  僕は男の子にそう話しながらお地蔵様の前に座り、拝んで見る。  特に何を思っての事じゃないけど、一応ね。一応。  そんな打算で祈る僕の隣にで気配を感じる、ふと目を開くと。  隣では僕と同じ用に男の子が拝んでいた。それを見て何と無く笑顔になってしまう。  “ガササッ”枝葉の擦れる音が聞こえるまでは。僕の笑顔も直ぐに消えた。  背後からは茂みを揺らす音が断続的に聞こえる。     
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