森の奥には、ふたりの王子。

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********** 「これから二週間、営業部で仕事ってのが憂鬱(ゆううつ)や」 ビールを一口飲んで、三井がため息をついた。 結局、定時で上がることになった旺佑(おうすけ)たちだが、そのまま家に帰るのは味気ないので、同期の宮田(みやた)綾乃(あやの)も誘って飲みに行くことにした。 ちなみに宮田と仲良くなったのも入社式だ。 “ほし・みつい・みやた”の順で並んでいたことがきっかけだった。 「私は営業部の仕事、楽しかったけどなぁ」 一足先に営業部での職務を経験をした宮田は、三井の発言に不思議そうな顔をした。 三井は口をへの字に曲げ、机に突っ伏した。
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