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「主任! お帰りなさい!」
事務所に戻るなり、宮田が駆けよってくる。腫れた瞼へのコメントは差し控え、琴音は明るい声で返事をした。
「ただいま! 無事に商品は手に入ったよ」
「……よかった!」と言う彼女の目には、すでに大粒の涙が浮かんでいた。おそらく、昨日は不安で一睡もできなかったのだろう。
「お前、またパンダになるぞ」
からかう保志の言葉に、宮田は親指を立て「今日はウォータープルーフだから大丈夫」と自信満々に答えた。
「ふふ」
ふたりの微笑ましいやりとりに、琴音は思わずといった様子で笑みをこぼした。「仲が良いわね」と花がほころぶような笑顔を浮かべる。
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