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「私は断然、営業部!」
「えー」
「三井、黙れ」と宮田がにらむ。旺佑はクククッと忍び笑いをした。
「そういえば、宮田は営業部、楽しかったって言ってたな」
「そう! だって、茨木さん、すっごく素敵なんだもん!」
ゴフッと男ふたりが酒を吹き出す。思いがけない名前が挙げられた。
「え? 彩乃ちゃん、茨木さんが研修担当やったん?」
口元をぬぐいながら、信じられないといった様子で三井が尋ねると、宮田は「そうよ」とうっとりとした眼差しで、どこか遠くを見つめていた。
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