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予想だにできない言葉に、琴音がフリーズする。
襲うって、ナニを?
口の先まで出かかった問いは、旺佑の熱を帯びた眼差しに怯んで、喉の奥へと押し込まれた。
「琴音さん」
「な、な、なにかしら」
しまった。焦りすぎて、声がうわずった。話をそらそうとしたのに、意識しているのがバレバレだ。
確かに、彼と会えたことはうれしい。うれしいけれど……。
ここは、会社ですッ!
「節度を持って……」
行動して、と言おうとした口を塞いだのは、ほかでもない彼の唇だった。
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