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“味見”どころか、頭のてっぺんから足のつま先まで貪る勢いだ。
ヤバい。ヤバい。ヤバい。
意外に乙女思考な旺佑の脳内で、「自重せよッ!!」とだれかが叫ぶ。
「……け、くん」
ふと、胸の下から琴音の声が聞こえた。恐る恐る視線を向けると、顔を赤くした彼女がワナワナと震えている。
「……あ、あの、琴音さん」
しまった。調子に乗りすぎた。
謝罪の言葉を口にしようとした旺佑だが、その刹那、頬に感じる鈍い痛み。
「いい加減にしなさいッ! 旺佑くんッ!!」
「!?」
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