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そんな言葉で始まったメッセージ。頭に疑問符を浮かべて、旺佑は画面をスクロールする。
《琴音ちゃんのことで話したいことがあるんだけど……》
《今週の夜、どこかで時間もらえる?》
《あ、琴音ちゃんには内緒でね》
──呼び出し?
ややあって、旺佑は口の端を上げる。「違うな。これは挑戦状だ」と。
旺佑は素早く「火曜日19:00以降なら空いてるよ」と返事をする。すぐさま既読がつき、待ち合わせ場所の地図が送られてきた。
「《了解》っと……」
「保志くん、どうかしたの?」
洗い物を終えた琴音がキッチンから顔をのぞかせる。旺佑はニッコリと笑って答えた。
なんでもありません、と。
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