【番外編】おとうさんも一緒(再び)

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「ケガをした一週間後、地区のサッカー大会があったのよ」 「え? 試合に出たんですか!?」 驚いたように茨木(いばらき)玲子(れいこ)を見る。「そうなのよ」と苦笑を浮かべながら、指先がその写真の上をなぞる。 「お医者さまは、“まあ、試合に出ても大丈夫だろう”とは言ってたんだけど、私としては見学してほしかったのよ。 でも、どうしても“試合に出たい”って大騒ぎして、結局、って約束してフィールドに出たの」 「言い出したら聞かないですもんね」と妙に納得したように茨木が同意を示せば、「ええ、ほんと、だれに似たのかしら」と玲子がチラリとこちらを一瞥(いちべつ)する。 「しかも、ちゃんと得点するから、なんというか、ほんとこの子らしいわ」
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