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◇
掲示板にはたしかにそう書いてある…!
何度見ても同じ。
高校はじめての定期テスト…
順位は上位者だけ廊下の掲示板に張り出される。
そんなはずはない。のに…
夏都の上に名前があった。
一位:上河内真哉 492点
二位:桐島夏都 479点
しかも13点も差をつけられてる…
信じられない…
「真哉スゲエ。やっぱ特進来てもお前はやるなぁ。」
「上河内くん。わたしにも勉強教えてよ~。」
誰よ。上河内って!
顔を見るとさわやかなイケメン。
頭良くてこのさわやかさ。
モテそうな男ではある。
同じクラスじゃないよね…?
「あ、桐島さんもすごいよね…」
上河内という男の横にいる男子が夏都を見た。
「女子なのに二位なんて。
俺も勉強教えてほしいなーなんて…」
夏都ははらわたが煮えくり返っていたがなんとか平静を装った。
「あら、上河内くんってすごいのね。
わたしも見習わなきゃ…今度わたしも教えてほしいわ~。」
上河内にニコッと笑いかけて見た。
ところが、この男は今までの男とは勝手が違っていた。
「ふん。」
鼻で笑ったのだ。
「俺忙しいから他当たって。」
は?!何コイツ!
ニコッの行き場がなくなってしまった夏都は、踵を返してその場を去るしかなかった。
あー!
わたしに恥をかかせた上河内っていったい誰?!
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