第三十四話

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しかし、お父さんから聞かされた話しは悍ましく悲しく、僕の全てを壊してしまいそうな衝撃的なものだった。 愛希は叔母に殺された…… 殺された!! あの愛希が……!! しかも僕の代わりにあの店で働いていたなんて…… あの頃、愛希が言っていた「バイト」とは叔母の家での仕事(売春)だったんだ。 自分の間抜けさに頭にくる。 悔やんでも悔やみきれない。 「叔母は!?叔母はどうしたんです!?あの女は!?」 「今は刑務所にいるよ。殺人と違法薬物取り扱いなどの罪で服役している」 お父さんに続いて萌衣さんが僕に声をかけた。 「これ……愛希からの手紙。私宛の手紙の中に一緒に入っていたの」 震える手で受け取った。
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