第三十四話

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「そうだよ!笑っちゃうだろう?全然関係ないのに自分は大雅の姉だからとか言って体まで売って、なおかつクスリまで使ってさあ」 「あなたが本当のことを教えていれば、少なくても愛希はこんな選択はしなかった!彼女は最後まで姉ということに囚われていたのだから」 「いい加減に目を覚ましなよ。あんな子のことはどうでもいいじゃないか?お母さんの仇なんだよ?」 叔母の口から出てくる言葉がひどく遠くから聞こえるような気がした。 叔母は何か話しているが僕にはもうどうでも良かった。 「これを聞いて分かっただろう?あんたを思ってるのは私だけなんだよ。私とあなたはこの世でたった二人の肉親なんだよ」 「ハハッ……」 「大雅…?」 あまりのバカバカしさに笑いが出た。 ガタン!!
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