56人が本棚に入れています
本棚に追加
最終話
一年が過ぎた。
僕はあれからほとんど家から出なくなった。
誰とも喋らなくなった。ただ、例外として父と愛希のお母さん、時折訪ねてくる萌衣さんとは口をきく。
それ以外は全て愛希との思い出の世界で過ごした。
たまに外に出るのはコンサートのときくらいだ。
みんなが僕の曲を絶賛してくれた。
叔母はあれからどうしたのか知らない…
もう恐怖して怯えることのない、平和な世界。
誰もが祝福してくれる。
だけど希望の無い、ただ過去にすがるだけの悲しい世界だった……
最初のコメントを投稿しよう!