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「この中にピアノがある…」
カイさんが扉を開けると僕も続いた。
中は窓からの陽射しだけだが意外に明るい。
祭壇の前でキリストに膝まづき、祈りを捧げている女性がいた。
「よお!そろそろ行くか?」
「そうだね…」
カイさんが声をかけた女性が返事をしたとき僕は涙が溢れてきた…
祭壇には陽射しが当たっている。
その日溜まりの中にいる女性が振り向いた。
「愛希…」
「大雅…」
「愛希、やっぱり生きていたんだね!」
「どうして?…ここが?」
愛希の疑問にカイさんが答えた。
そして僕が叔母から聞いた話も。
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