2人が本棚に入れています
本棚に追加
涙のあとに
「あれ?」
櫻子先輩が朝、学校の門で待ち伏せていた。
「あれ?なんか、いつの間にかスッキリ顔?」
「先輩、、、まだ諦めないんですか?」
「諦めないよ~?だって好きだもん、菜月ちゃんの事」
菜月に抱き付いてくる。
「どうなの?スッキリした?」
「まぁ、、、。無事に振られて、振ってきました。」
西谷さんには、あれから、ちゃんと謝ってから、ちゃんと自分の気持ちを伝えた。
「好きな人がいるって?」
詩織が菜月を見上げながら微笑む。
「ううん。好きな人が居たって言った」
「ふーん、、、、そっかぁ、ふーん」
遙が西谷さんを好きだって知って、失恋したのは事実だし、その時点で私の「遥が好き」は過去の想いにする事で、私は前に進めそうな気がした。
詩織はすこし嬉しそうに菜月から離れてスキップしてる。
「じゃ、これから本気だして落としにいくからね。覚悟しといてね。」
「先輩、、、私結構、手強いですよ?」
「大丈夫。知ってるから。」
振り向いた先輩の笑顔に一瞬、ドキっとしたのはまだ内緒にしておこう。
まだ遙と西谷さんとはぎごちない。
前のように笑いあえないかもしれない。
けど、前を向いて行こうと思う。
だって未来は誰にもわからない。
私にもわからない。
だからこそ、意地でも前を向いてやるんだ。
私らしく、私でいる為に!!
終
最初のコメントを投稿しよう!