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 人類の夢でもあった不老不死。何世紀にも渡る研究を経て、ある科学者がついに細胞の老化を防ぐ薬を作った。  初めは半信半疑だったが、それから更に長い年月をかけ、薬を飲んだ被験者達はその効果を実感することになる。何十年経とうが薬を飲んだ当時の姿と全く変わらないからだ。  これで歳を取らず永遠の若さを手に入れられると人々は喜んだが、一部の富裕層や権力者、そして文化人や才能のある者しか飲むことは許されなかった。  しかし不死者が子を作ると、その子もまた不死身の細胞を宿していることが分かり、不死者の数は徐々にではあるが増えていった。  こうなるとただでさえ右肩上がりだった世界の人口は爆発的に増加の一途を辿っていくのだった。
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