なんでこうなった

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なんでこうなった

なんでなんでこうなった…振り返ると一週間前 「なぁ出てくれよ」 「やだ無理問題外」 「いいじゃん出てよ!」 (やっだって...) あの時からコイツと昼一緒にいることが多くなった...正直面倒くさい 佐々木健介この学校では有名らしく成績優秀 スポーツ抜群 なのに授業に出ない不良 よくいる天才肌らしい おまけに顔は悪くなく 女子にはモテモテ (全然タイプじゃない...) そんで頑張って私はこいつから離れようとしたのに・・・ なんかある度 「桐嶋!」「桐嶋!」 うるさくて仕方がない おまけに授業後スクールカースト上位の女子達に呼び出されるし おかげでSC(スイミングクラブの略)遅れるし 「最悪...」 「よぉ!桐嶋ぁ」 「なんであんたがいるのよ…」 「俺らは部活で出るんだよ」 「あ、そうじゃあ」 「キャープテン!あれぇ彼氏ィ?」 「やめて理沙ちゃん全然タイプじゃないしうるさいし…」 「はいはい行くよー」 なんでこんな大会でも会うのしかも後ろの女子達の目が怖い... 「出席とるから集まって!」 「桐嶋?」 「アップ行くよー」 「あ、ちょと逃げんなよ?」 あーもーなんでこうなったの 「桐嶋さんフリーの50で勝負よ」 「え、あ、はぁ」 なんでほんとにあいつといるとこうも不幸が続くのあの厄病神 「女子中学の部第1組クロール50メートル予選を始めます」 はぁついに始まった…てかあの子違うブロックじゃん まぁいい今はこれに集中しよう 「4レーン○○スイミングクラブ桐嶋さん」 自分の紹介のあと少し聞こえたいつものあの声 「桐嶋ってあの桐嶋かよ」「ジュニアのか!」「悠久のマーメイドか美人だなぁ」 「52ヘルツ少女か」 やめて聞きたくない ピッピッピッピッピー 「take your mark」 「そぉれぇ!」 それと同時に飛び込み台から飛び降りるジュニアにくらべて人も少ないし期待も少ない だから自分らしく泳げる 水の中だと私は自分らしくいられる 「せぇーのお疲れぇ」 あれもう終わった 「先程のクロール50メートル桐嶋さんの記録は大会新記録です」 「おぉさすが」 そんな声も聞こえてきた戻ろ 「お疲れ!ねーちゃん!大会新!さすが」 「次はあんたでしょう馬鹿太陽」 「おう!」 やっぱりここにいれば私は自分らしくいれる
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