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「随分おモテになるのに、お昼はいつも一人なんですか?」
「ああ?」
僕がわざと大きな声を出したから
薫はようやく気まずそうな女の子たちに目をやった。
「可愛いお嬢さんたちばかりなのに無視を?」
薫は質問には答えず
おもむろに手を上げるとランチプレートを注文した。
「おまえは?」
「僕はお腹すいてないからこれだけで結構。ねえ本当に、どなたか気に入った方がいらしたら僕がお誘いしてきましょうか?」
手元のライムソーダのグラスを揺らして
僕はそれた話を元に戻した。
「やめてくれ」
薫は至極迷惑そうに頭を振ると。
「俺は誰とも深く関わり合いになりたくないんだ。今も昔も。だから邪魔するな」
溜息交じり。
周りに聞こえるように言って
病的なほど白い頬に手をやった。
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