episode240 倒錯と狂気の進む先 ②

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「何がおかしい?」 「だって僕、お兄様と寝てるでしょう?」 周りの箸が一斉に止まった。 ちょうどランチプレートが運ばれてきて 「おまえなぁ……!」 薫は飲んでいた水を派手に吹き出した。 「紛らわしい言い方するんじゃないよ」 周囲の好奇の目を気にしながら 薫の方が声を潜めて言った。 「本当に何しに来たんだ?」 気分を爽やかにしたいのか 瑞々しいグリーンサラダを頬張る。 「いけない事でしょうか?」 「え?」 僕はストローでグラスの中の氷を弾いた。 「僕のしていることはそんなにいけない事でしょうか?」 笑みを浮かべたつもりだったが 上手く笑えなかった。 苦いライムを噛みしめたみたいに。
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