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「・・・ヨ・・・・・スケキヨ」
この声は親父なのか・・・・・。
池から何かが這い上がってくる。ドロドロに崩れた人型が池から出てきた。
親父は確かに10年前殺してこの池に捨てたはずなのに・・・・どうしてこんなことが。急いで車に戻ろうとすると今度は地中から手が何本も出てくる。
「うう・・う・・・」
声にならない呻き声が溢れ出す。登山者や制服や様々な出で立ちの腐乱死体が沸きあがってきた。
「お前らもこの辺りに捨てたはずなのに・・」
これまで襲って殺した連中が津波のように向かってくる。
まさか、捨てた人形が帰ってきたようにコイツラも人形として帰ってきたのか。違うぞこれは人形じゃないぞ。見えない誰かに必死に訴えかえるが何も起こらず囲まれて逃げ場を失っていく。
死体を掻き分けても終わりが見えない。もろとも池に飲み込まれていく。
「違う!これは間違いだ。俺は夢を見てい・・・ウプ・・・・ウウ」
気泡が消えて水面が静かになった。池に静寂が戻ると思いきや池が淡く発光し始める。
池の中から宇宙船が浮上してきて宇宙人達が外へ出る。どうやら会議を始めたみたいだ。その後首を傾げると宇宙船は宇宙に帰っていった。たまたま見つけた素材には惹かれたものの、今回の気まぐれで撮った作品はお蔵入りになりそうである。
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