流星

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   「えっ・・・」  嬉しさよりも不気味さが心を支配する。なんでこんなところにあるんだろうか。まともに考えれば誰かが置いていったとしか考えられないけど家中鍵がかかっている。この狭くて乱雑な空間を気づかれずに侵入したというのか。  「・・・・・」  もしかして神様からのプレゼントなのか。何にせよ側に置いておくことも不気味なので売ることにした。ネットオークションで落札してもらう。短期決戦で多少値段が低くても構わない。  前に売った経験があるので準備はすぐにできる。明日には発送までこぎつけたいところである。  5万円からスタートすると最終的に15万円で落札された。流行だからかあっと言う間だ。この人形もどこかにやれてお金も手に入る1石2鳥とはこのことよ。  こうして数日後にはお金も手に入り気分上々、さらに数日後仕事から帰宅すると家の明かりがついていた。  接触の悪いスイッチを一瞥しテレビを点けると唖然とする。あの売ったはずの人形が窓のそばに置いてあった。  
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