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「橋本くんと良い感じみたいじゃん!」 「そんなんじゃないって。」 昼休み、実咲と2人でお昼を食べていれば、 話題は橋本くんの話になって。 私の言葉にまたまた~、と笑って私の脇腹をつつく。 「毎日一緒に帰ってるのに何言ってんのよ。」 「それは・・・変える方向が一緒なだけだよ。」 ただの友達なのだ、私と彼は。 小学生の時から、ずっと、そう。 彼にとって私はその程度の存在なのだ。 今も、昔も。 「あんまり話したことないけど、いい人だよね、橋本くん。」 「・・うん。私もそう思う。」 「一緒に話してると楽しい?」 「・・・・うん。」 ふーん、とニヤニヤ笑う実咲。 無性に恥ずかしくなって、そういう実咲はどうなのよ、 と話題を実咲の彼氏の話へと変えた。 私たちの関係は別に深いものではない。 ただの幼馴染、ただの友達。 分かっている、分かっていたはずなのに。 ・・私は、浮かれていたのかもしれない。 「俺、来月また引っ越すんだよね。」 「・・・え?」 放課後、 いつものように2人で帰路につく。 勉強の話をして、部活の話をして。 その続きのように、何でもない事のようにそう言った彼。 突然の言葉に思考が停止する。 「・・どこ、に?」 「アメリカ。」
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