第一話 目を開いた先

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目を開いた。 開かれた目に見えたのは白黒の世界。何もかもが白と黒とその両方を組み合わせた灰色で成り立っている。 こんな世界はきっと見たことないから、きっと迷い込んでしまったんだろうね、なんて。 本の読みすぎで、妄想の世界に入り浸っていて道化めいた性格になった私が、そんなことを考えた。 しかし、まあ人生において予想外なんてことは無類にある。 それは、仕方ないことだし、世界が予定調和通り動いても面白くないしね。 むむむ…どうしたものだろうか。 ここは、まるで廃墟のようでどうも怖い。 というか、だれもいない。 世界というものはたくさん人がいるというのが前提なのに、つまらないなぁ。 まったく、仕方ないか。
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