第2章「夏空へ」

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 区隊長に敬礼をし、本来の目的地へと足を進めた。  さっぱりして腹も満ちて、1日の疲労が積み重なればあとは寝るだけとなる。  睡眠は大事だ。  人間、眠らないとおかしくなるといつだか聞いた。  しかし自由な時間というのもまた、大事だ。  これがないと、気持ちをリフレッシュなどできるわけがない。  この集団生活での自由時間とは、すなわち睡眠前のスマホ時間になるのだが…… 「どうしよう」  どう返事をしたらいいのか、まだ考えがまとまっていなかった。 『元気にしてますか』  元気にしています、じゃ少し固すぎる気がする。  元気だよ、じゃちょっと馴れ馴れしくないだろうか。  元気っす! いや違う、全然ダメだ。なんかドン引きされる気がする。 「どうしよう」  とりあえず何かスタンプを返したら、いいんじゃないだろうか。  何か、かわいいスタンプを…… 「なにため息ついてんの、さっきから」
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