一択目 デートの誘いは突然に

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一択目 デートの誘いは突然に

「で、どっちにするんですか?」    オフィス内のカフェスペースで、弱冠二十歳の新入社員モモコが、アラフォー社員ミキの顔を覗き込む。 「え?どっちって?」 「確かに究極の選択ですよねー。将来有望なエリートサラリーマンのスガワラさんと、結婚すれば専業主婦で一生遊んで暮らせる会社の御曹司フジワラさんの二択。」   「ああ……。確かに究極の選択よねえ」   「もう。ミキさんったら、ずるいですよ。仕事と趣味に生きてますってオーラ出しながら、社内でも人気の物件二人から続けてデートに誘われるなんて」    いつの間にか一人でいることにも慣れ、婚活もやめてしまったミキは先週、突然、二人からデートに誘われたのだった。 「で、どうだったんですか?初デート」  モモコは期待で走り出しそうなくらい、前のめりになった。
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