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店に並んだ海外製のアンティークの中に、日本製の家具や時計が置かれている。
「ここに置いてある銀鉢は日本製だろう?」
「その通りだよ。この店には、昔から日本の骨董品も扱っている。珍しいことではないさ」
「そうだが、こんなにも日本の骨董品が店に並んでいるなんて、今までになかったんじゃないかい?」
「確かに。女房が体調を崩してから海外での仕入れができていないのだよ。加えて、どこで調べたのか、最近はリサイクル屋や遺品整理の買取依頼が多いのだ」
「かみさん、そんなに悪いのかい」
「入院するほどではないのだが、二階で寝ているよ」
「そうかい、それは心配だね」
「お互い、いつ迎えが来てもおかしくない歳だからな」
「迎えなんぞ、誰が来ても追い返してくれるわ」
「お前さんには、目に入れても痛くない孫が二人もいるからな」
「下の子が二十歳になるまでは生きていたいからな」
そう言って、彬と立花は笑った。
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