第一章 本の世界の彼と私

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まじめに取り組んでいるふたりの前で、自分は無関係といった雰囲気を出していた私が、反抗的な態度を取られるのは当たり前のこと。 そしてそういう態度を私に対して示してくるのは、むしろあのふたりだけではなかった。 今の大学にいることを恥じている私の過ごし方は、きっとあからさまだ。 笑顔をつくらず、いつも不機嫌そうに授業を受けている。 だから、私が所属している学科でも、気に食わないというような視線は何度も浴びていた。
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