雁字搦め発動

2/27
前へ
/93ページ
次へ
11月の初め 冬の訪れを告げるこの季節に 午前0時を回った時間に、この道でスーツを着て歩いている人は私しかいない 暗い夜道を一人で歩くのは心細く、さっさと家のベッドでくつろぎたい 「お、なーに一人なのー?」 知らない男の人に話しかけられて、肩が上がるのが自分でも分かるくらいにギョッとした 「あ!可愛いじゃん、俺達と飲み行こうよ」 「おー久々に可愛い!」 暗がりの中から出てきた三人の男たちに囲まれて、本能の危機管理能力がうるさく騒ぎ出す
/93ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加